BOOKS HIRO通信 第127号

SOLIDAで買った『パレオマニア』と『バルタザールの遍歴』を読みながらワクワク
hiro 2024.12.20
誰でも

(1)みなさまこんばんは

SOLIDAのつんどくさんの書棚から今週購入した本を二冊読んでいます。まだ読み終えていませんが、「!」と思うことがあったので忘れないように書いておきます。

『パレオマニア』(池澤夏樹さん著)を少しだけ読みました。(2008年の集英社文庫版なのですが、図版が多いので集英社から2004年に出たらしい単行本も入手したいです。棚主のみなさまよろしく。)

大英博物館で気に入った収蔵品のいわれを訪ねて世界中と歴史をさかのぼって旅する男を描いた本です。そもそもこのアイデアが秀逸です。お金と体力があれば私もぜひやってみたい旅です。

気に入った一節が最初のほうにあります。「蒐集癖がないではないが、あくまでも頭の中だけ。気に入ったもののリストは手元にあっても、実物はあちこちの博物館に預けてある。この方が管理に手間がかからなくてよろしい。」これには我が意を得たりと膝を打ちました。膝が痛いです。

私も古今東西の数百万冊いや数千万冊の本を保有しているのですが、すべて国会図書館や世界各国の図書館に管理させています。リストはインターネット上に保存させています。リストはもちろん、かなりの割合の本は24時間いつでもパソコンの画面上で読むことができます。安楽椅子旅ならぬ安楽椅子閲覧。

『パレオマニア』の後半に「バビロンの流れのほとり」という章があり、森有正ファンの私には刺さったのですが、「詩篇 137」のバビロンに捕囚されたユダヤ人の嘆きの詩句が典拠だとされています。

森有正先生は、パスカルからこの『バビロンの流れのほとりにて』という主著の題名を取ったと「ミリオンブックス社の刊行本」のあとがきで書いておられます。これは今回国会図書館で調べてわかりました。パスカルにもあたりました。ついでに、高橋たか子さんが、最晩年の森有正をパリの日本館に訪ねて、バッハのコラールを弾いて聴かせてもらっているという文章も国会図書館でみつけて読みました。(『記憶の冥さ』

***

『バルタザールの遍歴』もつんどくさんから購入して読んでいます。面白い。佐藤亜紀さんの本は面白すぎてゆっくりしか読めないことがあるのですが、この本は時速50ページで快適に読んでいます。

佐藤亜紀さんといえば、「【全12回連続講座】 歴史小説の技法」いま話題になっています。詳しくは以下でどうぞ。

「プレ講座:12月14日(土) 歴史とは何か/歴史小説とは何か」は無料でビデオ視聴できます。私も観ました。素敵に面白いです。

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SOLIDA

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来週は日曜日、火曜日、水曜日と神保町でバイトスタッフ勤務です。

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