BOOKS HIRO 通信 第147号

モンテーニュをNotebookLMと一緒に読むのは楽しい
hiro 2025.05.10
誰でも

(1)みなさまこんにちは

『モンテーニュ 人と思想』(大久保康明 清水書院)を読みました。「岸リューリ(RIVE GAUCHE店)」から購入しました。

最後の部分を引用します。(189ページ)

特定の思想的立場、特定の社会集団に迎えられ、喧伝される所ではなく、やはり教養の書として、人間観察の書として受容され、日本の読者にそれなりの印象を刻んできたと言うことになる。社会が狂愚に駆られて方向を見失ったかに見える時、『エセー』の文章は、いろいろな場でしばしば引用されてきたように思われる。 そのような役回りは、モンテーニュにとって少しも迷惑なことではないだろう。彼はものを書くにあたっても、その生きる環境から目をそむけた事は無い。公衆に教えることも控えめながらその意図に入っていた。おまけに、遥かな土地、遥かな時代へと思いを馳せることは、彼のよくするところであった。
 モンテーニュはこの国に幸福なありようで迎えられている。

この本の巻末で、『エセー』は関根秀雄、原二郎、荒木昭太郎、宮下志朗訳が有名とされています。私は原二郎訳しかもっていません。しかも拾い読み程度しかしていません。なお、前三者の訳は国会図書館デジタルでも読むことができます。宮下志朗の新訳はこんど「読んで」みたい。

原二郎の略歴を以前調べてブログに書いたことがあります。

昭和44年と45年に私はフランス語の初歩を教わりました。そのとき原二郎が『Les Essais』の全訳をしたとは気づきませんでした。残念です。

いまも不肖の学生である私は、『Les Essais』そのものの全部は読んでいないのです。

読もうとしても辞書をひきひきで時間がかかる。とても生きているうちには間に合わない。

そこで、最近話題のNotebookLMの助けを借りてみました。

『Les Essais』の本文(とりあえずGutenbergで入手した英語版)をNotebookLMに読んでもらおうとしました。全文だと容量オーバーなので、分けて読み込ませました。

何分かたつと、「音声概要」や「学習ガイド」や「ブリーフィング・ドキュメント」や「よくある質問」、「タイムライン」(年表です)、「マインドマップ」(!)などを日本語(応答用言語は選べます)で生成してくれます。これらを読み・聞きすると読んだ気になります。自分で読むより精度は高そうです。もちろん、NotebookLMと資料の内容についていろいろと「議論」もできます。

他にもいくつか、文学作品や、趣味の天文学の論文などをNotebookLMに一緒に「読んで」もらいました。すっかりハマりました。面白いし、自分の読書世界がどんどん広がります。

NotebookLMの利用のしかたは人それぞれでいろいろ考えられます。私はとりあえずは古今東西の古典の「積読」解消に使おうと思っています。一日一冊が目標です。

(2)現在の私の棚主ページです

SOLIDA

RIVE GAUCHE

***

また来週。

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