BOOKS HIRO通信 第108号

『熊楠さん、世界を歩く。』(松居竜五著 岩波書店)に熱中
hiro 2024.08.09
誰でも

(1)みなさまこんばんは

思いがけず取った夏休みの読書のテーマは南方熊楠になりました。

きっかけは、7月のある日の一日店長「あさぎ書房」さんの平台から購入した『森のふしぎな生きもの 変形菌図鑑』を読んだことでした。変形菌、俗に言う粘菌つながりでひさびさに南方熊楠を読みたくなりました。

そこで、春頃から買いたかった『熊楠さん、世界を歩く。 冒険と学問のマンダラへ』を新刊書で購入しました。このころ、たまたま熱中症気味となりましたが、その回復期に気分の悪さをこらえながら、少しずつ読みました。

この本の良いところは、奇人・変人という人物像でなく、普通に好きなことを追求する人物像を押し出したところです。著者は本の中では、「熊楠さん」と親しみをこめて呼んでいます。熊楠の文章の引用もあえて、現代語訳しています。この本のなかで、熊楠さんは、「図鑑の世界に目覚め」て、「世界の森をかけめぐ」り、「生きものを見つめ」ながら田辺で生涯をおわります。一貫して「宇宙の楽しさを求めた人」としての永遠の子供である熊楠を描いています。

これを読んで、今まで以上に熊楠が好きになりました。もっと読みたいので、 次の熊楠本を読書開始しました。まず『森のバロック』(中沢新一さん)を読み始めました。 平行して、『南方熊楠コレクション5 森の思想』を読み始めました。これは「しゃれこうべ読書部」さん出品の本でした。どちらもなぜか、よみやすい気がします。「松居竜五効果」でしょうか。

そして、熊楠さんの娘さんの本、

『父南方熊楠を語る』(日本エディタースクール出版部,1981.7. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/12197237 )

も読み始めました。

夏休み本は、去年までは涼感のみを求めがちでしたが、今年は熊楠なのに(?!)「涼しい」本が読めて幸せです。熱中症もどこかに吹き飛びそうです。

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来週の私のバイトスタッフ勤務は日曜日、月曜日、水曜日です。

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