BOOKS HIRO通信 第109号

BOOKS HIRO棚主の日記から
hiro 2024.08.16
誰でも

(1)みなさまこんばんは

今週の「日記」です。

火曜日
夜19時半より、SOLIDA2Fで製本ワークショップに参加しました。

製本家山下麻弥さんが講師です。ローラープリントで装飾したカバーを寸法通り切って作り、本文用紙(A6 24ページ)を綴じたものにそのカバーをつけて、2時間で4冊完成しました。何に使うか楽しみです。棚において配るか、本文を書き込んで手作りZINEとして売るか?

山下さんご自身の素晴らしい革装幀本も見せていただき大感謝でした。

みなさまもいかがですか。ここから申し込めます。
https://x.com/PASSAGEbyAR/status/1821437367372394699

水曜日
昨日神保町で購入した『生きのびるための事務』(坂口恭平さん著 道草晴子さんイラスト)が素晴らしく良い。行き帰りの電車も含め、一晩で楽しく読みました。この感激を誰かと共有したいと、コメントカードをつけてPASSAGEでならべたら、一時間で売れてしまいました。コメントカードは有効ですね。

木曜日
ALL REVIEWS友の会の執筆研究部例会(毎月第3金曜日)の準備をしました。

ドナルド・マース『感情を引き出す小説の技巧』の練習問題を使って、執筆のトレーニングをしています。すでに2年越し。

本当は自分の創作したものを使って練習するのでしょうが、私は少しさぼって、既存の有名作品のより深い解釈のために練習問題を使っています。

今回は『世界の終わりとハード・ボイルド・ワンダーランド』(村上春樹さん)を読み直しました。おかげで、今までより本の内容が楽しめるようになりました。前回読んだときとは印象が変わっていてそれも面白い。

余勢をかって、『街とその不確かな壁』も再読しましたが、この印象も違っていて、それが良いです。

『街とその不確かな壁』にはなんと著者の「あとがき」がついています。その最後にしびれました。引用させていただきます。

ホルヘ・ルイス・ボルヘスが言ったように、一人の作家が一生のうちに真摯に語ることができる物語は、基本的に数が限られている。我々はその限られた数のモチーフを、手を変え、品を変え、様々な形に書き換えていくだけなのだ――と言ってしまってもいいかもしれない。要するに、真実と言うのは1つの定まった静止の中にではなく、普段の移行=移動する相の中にある。それが物語と言うものの神髄ではあるまいか。僕はそのように考えているのだが。

(2)現在の私の棚主ページです

来週の私のバイトスタッフ勤務は日曜日、月曜日、水曜日、金曜日です。

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