BOOKS HIRO通信 第110号

『脳は眠りで大進化する』(上田泰己著 文春新書)を読んで考えたこと
hiro 2024.08.24
誰でも

(1)みなさまこんばんは

『脳は眠りで大進化する』(上田泰己著 文春新書)を読み終えました。

近年急速に進歩している睡眠の研究の概略を要領よく教えてくれる本です。睡眠中に脳の中のシナプス結合が整理統合され、結果として記憶が正確なものに変化する、というところが印象に残りました。睡眠は単に疲れをいやす消極的な意味をもつだけでなく、創造的な役割を果たしているというのです。

これは、 私の生活実感に合うと考えています。難題を考えてラチがあかなくなって寝ると、不思議に課題が整理されて、難題の解決の糸口が自然と翌朝頭に浮かぶことをよく経験しているからです。

睡眠と言う意味で関連していると思いますが、寝ている時に見る夢。この夢の積極的解釈も成り立つと面白いです。

先々週から読みくらべている村上春樹の2作品『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』『街とその不確かな壁』はどちらも、いわば「夢の世界」と「うつつの世界」の相克が主題になっています。そして、どちらの作品でも図書館の棚にならぶ過去の人々の夢を読む「夢読み」が重要な役割を果たします。他の人がみた夢が定着されていて、それを読むことのできる図書館がある。なんと魅力的な話でしょう。

PASSAGEの棚にならんでいる本たちは、みな棚主さんたちの見果てぬ「夢」が実体化したものという解釈をするのも、また楽しいです。

『脳は眠りで大進化する』はこんどSOLIDAに搬入するつもりです。『街とその不確かな壁』は他の棚主さんの棚に数冊あるようです。

(2)現在の私の棚主ページです

来週の私のバイトスタッフ勤務は月曜日、水曜日、金曜日です。

それとは別に、明日日曜日には、RIVE GAUCHEに棚主として行って初搬入をする予定です。これから徹夜で選書です。

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