BOOKS HIRO通信 第18号

「読むこと」を純粋に楽しむ今が人生で最高のとき。
hiro 2022.11.04
誰でも

(1)みなさまこんばんは。

今週売れたのは以下の5冊です。

①『印度行脚』(朝日文芸文庫)

②『植草甚一の研究』(植草甚一スクラップ・ブック)

③『植草甚一日記』(植草甚一スクラップ・ブック)

④『のちの思いに』(森有正著)

⑤『植草甚一自伝』(植草甚一スクラップ・ブック) 

全部、私の知っている方に買っていただきました。おかげで、これらの本たちがどのように読まれているかを、具体的に想像できます。これは楽しいことです。「BOOKS HIRO」という一棚古本店の名前を知って買いに来ていただけたようで、古本屋冥利につきる、これがPASSAGEというコミュニティに棚主として参加した最大目的と言えるのでしょう。

今週の読書の話。

神保町ブックフェスティバルの日に、PASSAGEの川本直さんの棚から、『吉田健一ふたたび』(川本直さんのサイン本)を購入しました。

再読ですが読みすすめるにつれて、『吉田健一著作集』(全32巻)が欲しくなってきました。

翌日とりあえず「補巻2」だけ虔十書林さんで安く分けてもらい、索引を利用して必要巻を図書館で借りることにしました。いつまで我慢できるのでしょうか。

この「補巻2」には、索引だけでなく、詳細な年譜が文学論、評論などとともに収録されています。500ページ近くの分厚いものです。重厚な装幀は栃折久美子さんによるもの。これ一冊だけでも長く楽しめそうです。

今朝「補巻2」の月報を読んでいて、驚きました。保苅瑞穂さんが「読むということ」という素晴らしいエッセイを寄せているのです。一節を引用させていただきます。

「本を読むと……言葉が精神に作用し始めるにつれて言葉は確実に精神の中に、一つの世界を築いてゆく。そのときわれわれが言葉から受け取るものが様様な思想や感情や風景であっても、われわれがそれにも増して強く感じるのは言葉の力によって甦ったわれわれ自身の生命である。それはその言葉に籠められた書き手の生命と言い直してもいい。なぜならその生命が言葉を通してわれわれの生命を目覚めさせたのだから。」

保苅瑞穂さんの『モンテーニュ私記』もこれと同じような格調高いが同感できる文章が綴られていたのを思い出しました。こうなると、まだ出ていないが『保苅瑞穂全集』が欲しくなります。これもどこかの出版社にお願いしてみたいです。それともどこかで計画があるのでしょうか。

「読むこと」を純粋に楽しめる、今が私の人生で最高のときかもしれません。

(2)今週入荷済み本は以下の通りです。

①『ぼくの大好きな外国の漫画家たち』(植草甚一スクラップ・ブック)

②『ぼくの読書法』(植草甚一スクラップ・ブック)

③『植草甚一自伝』(植草甚一スクラップ・ブック)【即日売り切れ】

先週、今週と入荷した植草甚一スクラップブックは売れ行き好調です。

(3)来週入荷予定本は未定です。

が、植草甚一スクラップブックのうち、ジャズ関連か映画関連の何冊かを持っていきます。

(4)現在の棚主ページです。

在庫がご覧いただけます。オンライン販売のご案内もしています。

来週の私のバイト勤務は日曜日と水曜日です。(月曜日は行きません。)

ではまた来週。

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